外資系企業が手っ取り早くクビにしたい時はポジションクローズをする

日本の企業で働いていると絶対に聞かない言葉がある。それが「ポジションクローズ」だ。

外資系企業では手っ取り早く人を減らしたい時にポジションクローズが行われる。ポジションクローズとは、業務の必要がなくなったのでそのポジションが消滅すること。

例えば、あなたはマーケティングのアシスタントをしているとする。ある日突然人事に呼ばれて「あなたの仕事(マーケティングのアシスタント)は必要なくなったので、ポジションクローズ(業務消滅)となりました。あなたは会社を辞めますか?それとも募集がかかっている他の部署に応募しますか?」ということを告げられる。

他の部署に応募したとしても採用されなければ辞めるしかないんだけど。

会社として「この人に辞めてほしいな」と思っても、ポジションが確保されていれば辞めてとは言えない。でも、そのポジションがなくなれば、業務がないので辞めてもらうことができる。そのためポジションクローズが行われる。

これ、本当に外資系企業では行われている。日本の企業では考えられないと思う。私の同僚もポジションクローズで会社を恨みながら辞めていった女性が数人いる。大体、独身女性がポジションクローズの対象となる。

会社が大規模なリストラを行なっている時もポジションクローズが行われるが、その場合はもっと酷い。リストラしたい人達のポジションはもちろんクローズされるのだが、その人達が他の部署に異動できないように、すべてのポジションの募集を凍結させるのだ。

普通のポジションクローズでは、その人が望めば他の部署へ異動することも可能な場合がある。でも大規模なリストラの場合は、異動させないためにすべての人員の異動を凍結させる。そうすると会社を退職するしか選択肢がなくなる。

私の友達は不当解雇だと考えて裁判を起こそうとしたけど、結局は断念した。裁判って気軽にできるもんじゃないんだよね。お金もかかるし時間もめちゃくちゃかかる。精神的負担も大きい。

勝ったとしても、今までの業務はポジションクローズされた訳だけら、まったく違う業務に就くことになる。そのポジションだってクローズされかねない。

ポジションクローズされた場合、会社を辞めるのが最善の策じゃないかと私は思っている。そんな会社に居続けても楽しくない。そもそも会社から「不要な人間」とみなされている。そんな会社で働いても絶対に先はない。退職金も上乗せしてくれることがあるから、お金をもらってとっとと辞めて転職したほうがいい。

外資系企業って華やかに見えるけど、結構シビアなんだよね。福利厚生はかなり良いし、給料もかなりいい。でもその反面、いつポジションクローズになるかわからない。

まあ、そんなに頻繁にポジションクローズにはならないんだけど、ポジションクローズされると本当にショック。そう考えると日本企業はまだまだ安定してる。